シーバスルアー釣り入門!初心者向けタックルの選び方から釣り方までを解説します
シーバスは、日本全国の沿岸部で釣れる魚で、ルアーで狙うシーバスゲームは多くのアングラーに人気のルアーフィッシングです。
そんなシーバスルアー釣りを始めたいけど、どうしたら良いのか分からないと思っている人も多いのではないでしょうか。
ここでは、シーバスルアー釣り初心者のためにタックルの選び方から釣り方までを解説します。
シーバスルアー釣りについて
この動画では、シーバスルアー釣りの基礎知識について見ることができます。
シーバスルアー釣りは、仕事に行く前や仕事帰りのちょっとした時間帯でも手軽にできることもあり、人気の高いルアーフィシングになっています。
また、さまざまな場所で釣ることができることも人気の理由の一つになっているかも知れません。
ここからは、初心者の人のために「シーバスルアー釣り」について詳しく解説していきましょう。
シーバスの種類
まずはじめにシーバスの種類について紹介します。
シーバスはスズキ(鱸)のことで、古くから高級魚として親しまれている魚です。
一般的にルアー釣りをする人の間ではスズキをシーバスと呼んでいます。
スズキは成長するするにつれて名前が変わる出世魚で、30cmくらいまでをセイゴ、60cmくらいまでをフッコ、60cm~70cm以上をスズキといいます。
スズキの種類は、マルスズキ、ヒラスズキ、タイリクスズキの3種類に分かれて、
- マルスズキ:北海道から鹿児島までの広い地域に生息していて、港湾やサーフ、磯場、河口、河川など、比較的に穏やかないろいろな場所で狙うことができます。
- ヒラスズキ:温暖な海域を好み、日本海側では石川県の能登半島、太平洋側では千葉県あたりが北限とされています。ヒラスズキは海水がきれいな場所を好み、荒れることが多い磯場などに住みついていることが多いです。
- タイリクスズキ:四国と九州に生息していると言われていて、その数はほかの種類のスズキに比べると少ないようです。
のように生息域が異なります。
一般的にシーバスと呼んでいるのは、マルスズキという種類の魚で、ルアーフィッシングの絶好のターゲットとして人気の魚になっています。
シーバスが釣れる場所
シーバスが釣れる場所は、漁港や港湾、河口、河川、サーフ、干潟、磯場など。
特にシーバスフィッシングが手軽にできる人気の釣り場は、漁港や湾岸、都市近郊の河川や運河などで、護岸設備が整っているため足場がいいことやアクセスが便利な場所です。
河川や運河などのポイントは、エサになるものが多く流れてくる場所で、シーバスが隠れるような障害物があればなおいいでしょう。
漁港や磯場などのポイントは、ベイト(エサになる小魚)が多く集まる場所で、ゴカイ類やカニ、小魚が多い干潟もシーバスルアー釣りの好ポイントです。
シーバスの捕食行動
シーバスルアー釣りで釣果を上げるにはシーバスの捕食行動について知っておくことが大事です。
シーバスがルアーに食いつくのは、ルアーを普段捕食しているベイトフィッシュと思い込んでしまうからです。
なので、ルアー釣りでは「いかにルアーをベイトと思い込ませるか」が重要になります。
そのためには、季節ごとのシーバスの行動や捕食している小魚などを知っておく必要があります。
ちろん、時間帯や場所の違いによってもシーバスの捕食行動が違ってくるので、それらについても知っておきましょう。
シーバスがエサにしているベイトは、
- イワシ
- アジ
- サヨリ
- コノシロ
- アユ
- ボラ
- ウグイ
など、たくさんの魚種の稚魚や幼魚をエサにしています。
また、稚魚や幼魚と言われる小魚だけではなく、大きなものでは20~30cmほどの魚まで捕食することがあります。
魚以外にシーバスがエサにしているものは、
- エビ
- カニ
- アミ
などの甲殻類のほかにも
- バチ(イソメなどのゴカイ類)
- イカ
などがあります。
シーバスは「動くものは何でも食べる」と言ってもいいほどさまざまな生きものをエサにしますが、状況によっては「このエサのほかは何も食べない」と思わせるようなこともあります。
このような状況では、その時々にシーバスが捕食しているベイトパターンを知ってベイトにマッチしたルアーを使用することが重要です。
季節ごとのベイトパターン
時期によってシーバスが捕食するベイトが変わると同時に、ベイトパターンがあります。
シーバス釣りで釣果を出すためには、その時のベイトパターンに合ったルアーを選ぶことが重要です。
春のベイトパターン
2~3月の早春は、産卵のため沖に出ていたシーバスが、産卵を終えて沿岸に戻り始めてくる季節です。
この時期のシーバスは、まだ水温が低いことや産卵で使った体力が回復していないため活発な捕食行動できず、主にアミなどの甲殻類やシラス呼ばれる稚魚、バチなど、速く泳ぐことができない生き物をエサとしています。
3~5月はシーバス釣りの春のシーズンが本格的になって、水温も上昇してほかの生き物の行動も活発になってきます。
岸壁ではイワシなどが回遊してきたり、河川では稚アユの遡上が始まってくる季節です。
春のベイトパターンは、
- バチパターン
- アジパターン
- 稚アユパターン
- イワシパターン
などがあります。
夏のベイトパターン
5月後半から6月にかけての初夏は、水温が安定しプランクトンも多くなります。
イワシなどの小魚の回遊やほかの稚魚や幼魚の数も増え、シーバスにとっては過ごしやすい時期と言えます。
7~8月は夏本番ですが、浅場や潮の流れが悪いところでは強い日差しの影響で海水温が上がる傾向にあり、湾岸の奥の方の海水の流れが無いようなところでは、海水の温度上昇が原因で赤潮などの現象が起こったりすることも。
この時期のシーバスは、新鮮な水が入り込む潮通しの良い湾入り口部や水深が深くて水量が多いところ、河口付近などが多くなります。
夏のベイトパターンは、
- イワシパターン
- イナッコ(ボラの幼魚)パターン
- サヨリパターン
- ハゼパターン
などになります。
秋のベイトパターン
9~10月の初秋から仲秋の季節になると気温が30℃以上になる日数も減り、上がり気味だった海水温も徐々に下がってきて、小魚が回遊してこなかった場所にも徐々にベイトの数が増えてきます。
秋に効果的な場所は、河川や河口、運河、イワシが回遊するところなどになります。
この時期のシーバスは、越冬や産卵の体力をつけるため、捕食活動が活発で荒食いをする季節に入り、春のシーズンとともにシーバス釣りのベストシーズンになります。
秋のベイトパターンは、
- コノシロパターン
- サヨリパターン
- 落ちアユパターン
などがメインになります。
11月の晩秋になると、エサをたくさん食べて体力を蓄えたシーバスが徐々に沖の深場へと移動していくため、秋のシーバスのシーズンの終わりを感じるようになります。
冬のベイトパターン
12月末くらいまでの初冬の季節は、コノシロなどが河口付近に集まることがあり、それを狙って産卵を控えた大型のバスが集まることもあります。
1~2月は仲冬から晩冬の季節ですが、岸からのシーバス釣りはオフシーズンと言っていいでしょう。
それでも、産卵を終えたものや産卵しないシーバスが釣れることはあり、温排水が流れ込んでいる場所や水温が安定している深場、潮流によって温かい海水が運び込まれるようなところがポイントになります。
冬のベイトパターンは、
- コノシロパターン
- サヨリパターン
などです。
このように季節によってシーバスがエサにするベイトが変わるので、それに合わせてルアーを準備する必要があります。
シーバスが釣れる時期と攻略についてはこちらのページで紹介していますのでぜひ参考にしてください。
シーバスタックル
シーバスルアー釣りでは、その時々のベイトパターンに合ったタックルが必要になります。
ここでは基本的なシーバスタックルについて紹介していきましょう。
シーバスタックルとはシーバスルアー釣りをするための道具のことで、ロッド(竿)・リール・ライン(釣り糸)とルアーのことを言います。
シーバスルアー釣りには専用のタックルが必要です。
シーバスロッド
シーバスは海のルアー釣りの代表的なターゲットですが、それに使用するシーバスロッドもソルトルアーフィッシングの代表的なロッドです。
シーバスロッドは汎用性が高いスペックに作られていて、シーバスルアー釣りのほかにもエギングやライトショアジギング、ショアジギングなど、ほかのルーア釣りにも使用することができます。
シーバスリール
シーバスルアー釣りのリールは、ロッドのスペックに合ったものを使用するのが基本。
しかし、たくさんあるリールの中から選ぶとなると、どれが良いのか迷ってしまうのが現実です。
メインライン&リーダーライン
シーバスゲームに使用するメインラインは、ロッドの仕様に適合する太さのものを使用します。
ラインは、ナイロンライン、フロロカーボンライン、PEラインの3つがありますが、一般的にシーバスルアー釣りで使用するのはPEラインです。
PEラインを使用する場合は、その弱点を補うためにショックリーダーを使う必要があります。
それぞれのラインの特徴について解説しましょう。
ナイロンラインのメリットとデメリット
ナイロンラインは最もポピュラーなラインで、初心者でも扱いやすいラインです。
ナイロンラインのメリット
- 適度な伸びと張りを持っているためライントラブルが少ない
- フロロカーボンラインやPEラインに比べると価格が安い
- しなやかさがあるので、ロッドのガイドを通るときの抵抗が少なく遠投性が高い
- 伸張性が高いため、魚がルアーに食いついたときに違和感を感じにくい
ナイロンラインのデメリット
- 吸水性があることと、紫外線に弱いことで比較的に劣化が速い
- 比較的摩擦に弱く、岩などの障害物と擦るれると傷ついて切れてしまうことがある
などの特徴があります。
フロロカーボンラインのメリットとデメリット
フロロカボンラインは、初めはハリスとして使用されることが多かったのですが、メインラインとしても適していることが分かり、現在ではいろいろな釣りでメインラインとして使われています。
フロロカーボンラインのメリット
- ナイロンラインやPEラインに比べると耐摩耗性に優れ、根ズレなどで出来る傷に強い
- 伸張性が低いため感度がよく、ルアーからの感触が明確に手元に伝わる
- ナイロンラインに比べると水中で目立ちにくく、魚に気づかれにくい
- 比重が水より重いので沈みやすく、潮流などの影響を受けにくい
フロロカーボンラインのデメリット
- ナイロンラインに比べると結束強度(結び目の強度)が低い
- 材質が硬いのでラインに巻きぐせや折れ目がつきやすく、ライントラブルが起きやすい
PEライン
PEラインのPEとは「ポリエチレン」と呼ばれる素材のことで、PEラインはポリエチレンで出来ている糸を4本や8本(4の倍数本)編み込んで作られた釣り糸です。
PEラインのメリット
- 同じ号数のナイロンラインやフロロカーボンラインに比べると引張強度が強いので、同じ強度では細いラインを使用することが出来る
- ほとんど伸びないため繊細なアタリも分かりやすい
- 比重が小さいので、キャスト時に自重による抵抗が少ない
- コシが無いのでクセがほとんどつかない
- 塩分や紫外線による劣化がない
PEラインのデメリット
- ナイロンラインやフロロカーボンラインに比べると価格が高い
- 数本の糸を編み込んで作られているので、障害物などとの擦れなどによって傷つきやすく、少しでも傷ついたりすると全体の強度が落ちて切れやすくなる
- 比重が小さいため、風や波の影響を受けやすい
などの特徴があります。
特に擦れなどの傷に弱いというのは、致命傷とも言えるデメリットです。
このデメリットを補うため、障害物と擦れやすいラインの先端に、ショックリーダーと呼ばれるラインを結んでその先にルアーを結びます。
ショックリーダーには、傷に強いフロロカーボンラインを使うことが多いです。
メインラインとショックリーダーの結び方はこちらのページでくわしく説明しています。
シーバスルアー
ここからは、シーバスルアー釣りに使用するルアーについて解説します。
シーバスルアーの種類
シーバスは、イワシなどの小魚やエビなどの甲殻類、バチなど、さまざまな生き物をエサにしています。
なのでシーバスを狙うルアーは、それらのエサに似せて作られたいろいろな種類のものがあります。
シーバスを狙えるルアーの種類は、
- バイブレーション
- メタルバイブレーション
- ミノーシンキングペンシル
- トップウォーター
- スピンテールジグ
- メタルジグ
- ジグ&ワーム
などがあります。
シーバスを釣るためにはシーバスが捕食するベイトパターンにマッチしたルアーを使うことが大切です。
シーバスルアーのカラーについて
シーバスを狙うときのルアーの色は、時間帯や天気、水の透明度などの状況によって使い分けます。
シーバスは色を認識できないと言われています。つまり見える世界は白黒ということです。
しかし、ルアーのカラーの違いで釣果に差が出るのは明らかで、「白黒の世界でも色が違うことで何かが違って見えるのでは?」と考えられます。
ここでは、それぞれの状況に応じた、代表的なカラーの使い分けについて解説します。
クリア系
クリア系とは透明なというで、トップから表層で使用するルアーによく使われています。
一見、シーバスが見つけにくいと思われますが、光が反射してキラキラと光るフラッシングでシーバスにアピールします。
明るい日中よりも朝、夕のマズメ時やナイトゲームに効果的で、明るいところと暗くなっている場所がある明暗部などに有効です。
チャート系
チャート系とは黄色系のことで、ナイトゲームでは外せないカラーです。
チャート系のルアーは夜や濁りがあるときに効果的で、デイゲームではあまり使われないルアーです。
カラフル系
カラフル系とは赤やピンク、金などの派手目のカラーのことで、アピール力が強いルアーです。
しかし、アピールする力が大きいために、シーバスがスレやすいというデメリットもあります。
カラフル系のルアーは、デイゲーム、ナイトゲームのどちらでも使えます。
ナチュラル系
ナチュラル系は実際の小魚に近いカラーで、水が澄んでいるときのシーバスルア釣りに有効です。
そのときにシーバスがバイトしているベイトに近い色のルアーを使って、よりナチュラルなアクションで誘うことが効果的です。
ダーク系
ダーク系は黒っぽい暗い色のことで、シーバス用のルアー以外ではあまり見かけないカラーです。
暗い色なのでナイトゲームや暗い場所ではアピール力がなく、晴れていて明るい日中に使用します。
シーバスが釣れるルアーにはいろいろな種類がありますが、そのときシーバスが捕食しているエサとマッチしたものを選ぶことがルアー選びの基本です。
それぞれについてはこちらで詳しく解説していますので参考にしてください。
季節ごとののベイトパターンと攻略ルアー
ここからは季節ごとのベイトパターンと攻略ルアーについて解説しましょう。
春のバチパターン
春のシーバスは、産卵で落ちた体力を回復するために比較的に簡単にエサを見つけることができる河川に入ってきます。
この時期のシーバスは、痩せているものが多く固まって行動することがあり、同じポイントで数が釣れたりします。
春のシーバス釣りにはバチパターンというものがあります。
バチというのはアオイソメなどのゴカイ類のことで、このバチが春の大潮の時期になると産卵のため一斉に海底から抜け出て水面を浮遊します。
釣り人の間ではこの現象をバチ抜けと呼び、シーバスだけでなく小魚を餌にするフィッシュイーターを狙う大きなチャンスの時期としています。
バチパターンでよく釣れるルアーは、ゴカイ類に似た棒状のルアーやワームで、アクションを加えないで自然に漂わせる釣り方が効果的で、カラーはその日によってバチの種類が変わるのでバチの色に似たものを使いましょう。
一般的には、オレンジや赤色によく食いついてきます。
夏のベイトパターン
バチパターンが終わり夏に入ると、ナイトゲームよりもデイゲームの方が釣れることがあります。
暖かくなって水温が上昇してくると、シーバスは河川に入り始め、堰堤など小魚が集まるところではボイルが起こることも。
夏のベイトパターンは、イワシ、イナッコ(ボラの幼魚)、サヨリ、ハゼなど、小魚を狙うパターンが多くなります。
早巻きパターン
夏のパターンでよく釣れるルアーは、ミノーやバイプレーションの高速リトリーブです。
シーバスにルアーを見切られないよう、できるだけ速く巻くようにします。
この早巻きパターンの他にも夏のシーバス釣りに有効なパターンがあります
シェイドパターン
シェイドパターンというのは、シーバスが岸壁の下などのえぐれているところや深いところの暗い場所に潜んでいるシーバスを狙います。
ダーティング
ダーティングとは、ジグヘッドとワームを組み合わせたルアーをキャストしてボトム付近まで沈め、小さくて速いシャクリをしながら巻き上げる釣り方です。
岸壁ジギング
シーバス狙いのジギングはボートを使う場合が多いですが、岸壁でシーバスを狙ったジギングが岸壁ジギングです。
30g前後のメタルジグを岸壁の際に投げ込み、フリーフォールで落とし込んだ後、小さくシャクリながら巻き上げます。
ワインド
ワインドは、ジグヘッドとワームを組み合わせたルアーをキャストしてボトム付近まで沈め、大きくシャクリながら巻き上げる釣り方です。
基本的に1回で1m以上スライドさせる感じでのシャクリを連続します。
上記のような釣り方が夏のシーバスルアー釣りの効果的な釣り方になります。
秋のベイトパターン
秋のシーバスは日中でも積極的にベイトを捕食します。
この時期のシーバスは、イワシなどを狙って回遊していることもあり、潮通しの良いポイントでスピンテールやバイブレーション、メタルバイブレーションなどの高速巻で回遊してくるシーバスを狙うのも有効な方法です。
回遊するシーバスを狙うパターン
シーバスの反応があるときは、バラシが多いスピンテールよりもミノーやバイブレーションの高速巻きが効果的になります。
また、メタルバイブレーションなどの波動はシーバスの捕食本能を刺激するので、日中で活性が下がっているようなときでも食わせることができます。
少し離れた沖の方で回遊して来るイワシを狙って、シーバスが必死にボイルしているようなときは、メタルジグを遠投してジャーク&リトリーブで攻めましょう。
ボイルが収まったら、岸壁沿いをスピンテールで探るとヒットすることがあります。
冬のベイトパターン
冬のシーバスは、産卵を控え徐々に深場へと移動していきます。
この時期になるとシーバスを狙うのは難しくなりますが、まだ産卵できないような小型のシーバスが残っているので、全く釣れないということはありません。
一般的に冬場のポイントは、比較的に水温が安定している、発電所や工場地帯の温排水のあるところや、潮の流れが少ない貯木場、小魚が集まりやすい河口などになります。
しかし、水温が下がると動きが鈍くなるため、早巻きのルアーに食いつくことができなくなります。
冬のシーバスはスローリトリーブ
冬場に効果的なシーバスルアーは、スローリトリーブでもアピールできるミノーなどになります。
1月末ころになると早めに産卵を終えたシーバスが戻り始めますが、産卵後で体力が落ちていることや、水温が低いことなどで動きが鈍く、釣ることは難しい時期になります。
初心者のためのシーバスルアー釣り方
ここからは、初心者の人がルアーでシーバスを釣るための釣り方について解説します。
ルアーをキャストする
ルアーキャストの手順
- ラインを押さえてベールを起こす
ロッド操作をする前に、リールの近くでラインを人差し指にかけておさえ、スピニングリールのベールを起こしておく - テイクバック
後や周りに人や障害物がないことを確認してロッドを後方に構える - キャスト1.ロッドを振る
後方に構えたロッドをルアーの重さとロッドのしなりを利用して前方に振る - キャスト2.ラインを開放する
ロッドが頭の上を超えたあたりでラインをおさえていた人差し指を離してラインを開放する - フォロースルー
ルアーが飛んでいく方向とロッドの向きを同じにして、ラインにかかる抵抗を小さくする
このようにしてルアーをキャストしますが、初めての人には難しく感じるかもしれません。
しかし、数回練習すれば慣れて来て、ルアーが飛ぶ感覚が分かってくるので心配は入りません。
基本的なルアーアクション
ルアーをキャストすることができたら、ルアーアクションを加えてシーバスが食いつくようにアピールします。
まず初めに基本的なルアーアクションについて解説します。
ウォブリング
ウォブリングとは、魚が尻尾を左右に振って自然に泳いでいるようなな動きです。
クランクベイトやバイブレーション、ミノーによく見られます。
ルアーの動きでが波動が出るため、広い場所でのパイロット的な役目や活性の高いシーバスを狙うときに有効なアクションです。
ローリング
ローリングとは、船が左右に大きく揺れるように、ルアーが左右に倒れ込むような動きを繰り返す動きのことです。
ウォブリングはルアーが縦方向の動くアクションで、ローリングは横方向に動くアクションと覚えておくと良いでしょう。
ウォブンロール
ウォブンロールとは、ウォブリングとローリングが合わさったアクションで、ミノー系のルアーに多く見られるアクションです。
ウォブンロールは、それぞれのルアーによって、ウォブリングが主体でローリングが混ざっているものやその逆のものもあって、ルアー個々によって違います。
ルアーアクションのためのリール&ロッド操作
ここからは、シーバスを釣るためのルアーアクションとリールとロッドの操作について解説します。
ただ巻き
ただ巻きとは、ルアーをキャストした後に一定のスピードでリールを巻いてルアーを泳がせる操作でリトリーブと呼ぶこともあります。
ただ巻きはルアー釣りの基本アクションで、ほぼすべてのルアーに有効なアクションです。
ただ巻きのやり方
ただ巻きのやり方はとても簡単なので、初心者の人でもすぐにできます。ロッドをしっかりと持って、リールを同じスーピードで巻き続けます。
リールのハンドルを軽く持って、ルアーが魚にアピールしている姿をイメージしながら巻くと良いでしょう。
ストップアンドゴー
ストップアンドゴーは、ルアーをキャストした後に、リールを巻くのを止めることと、リールーを巻く動作を繰り返すアクションです。
ストップしたときに、ロッドを起こしてルアーをフォール(沈ませること)させないで水平に引くテクニックもあります。
ルアーをストップさせる時間は、一瞬のときもあれば、止めても浮きも沈みもしないルアーで1分間も止めている場合もあります。
リフトアンドフォール
リフトアンドフォールは、リールの早巻きやジャーク(ロッドを大きくアオること)で、ルアーをリフトさせ後フォールさせることを繰り返すアクションです。
ルアーをフォールさせるテクニックにはフリーフォールとテンションフォールがあります。
フリーフォール
フリーフォールは、
- ジャークなどでルアーをリフトさせる
- リールを巻かずにロッドを元の位置まで戻し、ラインをたるませたまま、ルアーを自然にフォールさせる
- フォールさせたら素早くリールを巻いて糸ふけを取る
1から3を繰り返します。
テンションフォール
テンションフォールは、
- ジャークなどでルアーをリフトさせる
- ロッドをそのままにして、ルアーにテンションをかけたままフォールさせる
- フォールさせたら、素早くリールを巻きながらロッドを元の位置まで戻す
1から3を繰り返します。
トゥイッチ
トゥイッチは、ロッドを小刻みに動かしてルアーに素早い動きを与えるロッド操作を言います。
トゥイッチでのルアーアクションはダートと呼ばれるアクションで、ルアーが短い距離を頭を振るように移動して、シーバスにアピールします。
シーバスなどのフィッシュイーターは、弱ったベイトや大きな魚に追われてパニックになっている小魚を見ると捕食本能にスイッチが入り、条件反射的に捕食することがあるので、そのような状況で効果を発揮します。
ジャーク
- ジャークは、ロッドを大きくアオってルアーをリフトするロッド操作のことを言います。
ジャークではロッドをなるべく早くアオるのが一般的ですが、状況によっていろいろなジャークの方法があります。 - ロングジャーク
ロッドを大きくアオるてルアーをリフトさせる動作のこと。 - ショートジャーク
ロッドを小さくアオってルアーをリフトさせる動作のこと。 - ワンピッチジャーク
1回ロッドをアオるごとに、リールのハンドルを1回転巻く動作のこと。
ロッドをリズミカルにアオることとロッドの動作とリールを巻く動作を連携させることが肝心です。 - ハイピッチジャーク
1回ロッドをアオるごとに、リールを2回点以上巻く動作のこと。
ハイピッチジャークでは、ロッドのアオり幅を小さくします。 - スローピッチジャーク
1回ロッドをアオるごとのリールを巻く回数を半回転以下にする動作のこと。 - ジャガ巻き
ジャガ巻きというのは、1回ロッドをアオって1回転リールを巻く動作のことですが、ロッドをアオるときにリールのハンドルを半回転巻き、元の位置に戻すときに残りの半回転巻くという動作を繰り返します。
慣れるまでリールを巻くタイミングが難しいですが、リズミカルにリールを巻くことをイメージすると良いです。
アワセ方(フッキング)
魚釣りでアワセはとても大事な動作です。いくらヒットしてもうまくアワセることができなければ、釣り上げることができません。
ここでは、シーバスルアー釣りでの状況に応じたアワセ方について解説します。
基本的なアワセ方
シーバスルアー釣りでの基本的なアワセ方は、ルアーに食いついたシーバスが沖方向や左右に向かって走り、その動きがロッドを持つ手に伝わったら、その重みをロッドに乗せるような感じでアワセを入れます。
本アタリではなく「コツッ」というようなショートバイトのアタリ方をすることもありますが、そのようなアタリではアワセを入れないでそのままルアーを泳がせてシーバスの本アタリを誘いましょう。
キャストしてすぐにヒットしたときのアワセ方
ルアーをキャストして巻き始めにヒットしたときの合わせ方は、巻きアワセというアワセ方が効果的です。
このようなときは、潮や風の影響でラインのたるみが出やすいため、リールを巻いてラインのたるみを取りながら、アワセを入れるようにしましょう。
フォール中にヒットしたときのアワセ方
キャスト直後やリフトアンドフォールなどのフォール中にヒットしたときのアワセ方は、強いアワセが効果的です。
フォール中はラインのたるみがあるために、シーバスのアタリを直接感じることが難しくなります。
フォール中はラインの動きに注意することが大事で、ラインの動きが変わったり、糸ふけが出来たりすることがアタリのサインになるので、そのようなときには大きくアワセを入れるようにします。
水面直下でヒットしたときのアワセ方
ポッパーなどのトップウォーター系のルアーを使ったゲームで、シーバスが水面や水面直下でルアーにアタックしてきたとき、すぐにアワセを入れる即アワセは厳禁です。
シーバスがルアーにアタックするのが見えると思わずアワセを入れたくなりますが、このような状況での即アワセはうまくフッキングすることが少なく、シーバス特有のエラ洗いでフックが外れる可能性が高くなります。
水面直下でヒットしたときのアワセ方は、そのままルアーを泳がせてグーッとシーバスの重みがロッドにかかったらアワセを入れるようにしましょう。
取り込み方
シーバスの取り込みは、ランディングネットを使って取り込みましょう。
- かかったシーバスを足元まで寄せる
- ランディングネットを海中に入れ、ロッドを操作してシーバスをネットに誘導する
- シーバスがネットに近づいたら、ネットを操作してシーバスをすくうようにネットに入れる
基本的にはこのように取り込みをします。
ランディングで注意することは、
- シーバスの動きが落ち着いてから取り込む
- なるべくネットの中央部に誘導する
- 頭からすくうようにネットに入れる
- シーバスがネットに入ったらラインを緩め、ネットをたぐり寄せる
などになります。
タックル以外に必要な道具の紹介!
1.命を守るライフジャケット
シーバス釣りに限らず、釣りをするときにはライフジャケットを着用するのが常識です。ライフジャケットにはさまざまなタイプのものがあり、釣りの邪魔にならないものがたくさんあります。
2.プライヤーがないと困ることも?
釣れたシーバスから素手でフックを外そうとすると、シーバスが暴れてフックが手に刺さる危険があります。そのため、ルアーのフックを外すときはプライヤーを使うと安全です。
3.ランディングネットで完全確保!
シーバスルアー釣りでは、80cmを超えるような大型のシーバスが釣れることもあります。なのでランディングネットを用意していると安心です。
4.フィッシュグリップ
シーバスルアー釣りでは、クロダイやダツなど歯が鋭い魚が釣れることもあり、これらの魚を素手で持つと危険なこともあります。また、シーバスはエラやヒレが鋭く、触っただけで手が切れてしまうこともあります。そんなときのために、フィッシュグリップを使って魚を持つと安全です。
シーバス釣り3つのスタイル!
シーバスルアー釣りは、初心者から上級者まで楽しめるルアー釣りです。釣りをする場所によって3つのスタイルがあります。
手軽に楽しめる陸っぱり
堤防や港湾の岸壁、砂浜、磯場、河川の護岸など、岸から釣りをするスタイルを陸っぱりと言います。陸っぱりは初心者の人でも出来る手軽な釣り方で、足場が安定していて安全にシーバス釣りを楽しむことができます。
上級者向けのウェーディング
ウェーディングとは、ウェーダーと呼ばれる胸まである靴を履いて、腰くらいまで水に入った状態で釣りをすることを言います。ウェーディングをするような場所には、エイなどの危険な魚がいたり、足元が不安定だったりという危険があるので、ウェーディングは上級者向けの釣りになります。
初心者でも釣れやすいボート釣り
シーバスボートゲームは、シーバスがいる場所に行って釣りをするため初心者の人でも楽しめる釣りです。船長さんが狙うポイントや釣り方をアドバイスしてくれるので、釣れる可能性が高くなります。
まとめ
ここまで、シーバスルアー釣り初心者のためにタックルの選び方から釣り方までを解説します。
これを読んでいただいた初心者の人には、シーバスルアー釣りでシーバスを釣り上げるまでを理解していただけたと思います。
分からないことがあってもルアー釣りをやりながら、このページを何度も読んで貰えれば段々と上達していくので頑張ってください。
まずはシーバスルアー釣りをやって、その楽しみを実感してください。
シーバス以外のルアー釣りについても読んでみてください。